モロッコ旅行備忘録 その2

モロッコの家は外に開かず、内に開けている。
と、何かの本に書いてあった。メディナ(旧市街)は城壁に囲まれ、
外側から中はうかがえない。一歩メディナの路地に踏み込むとこれも
細い路地の両脇にはドアと小さい窓のついた壁が聳え、
時々そのドアを人が出入りするけれど、やはり中はうかがえない。
まったく異世界に取り残されて、街から拒絶されているような気分になる。

モロッコのメディナが迷路のようだ、といわれるのは
この高い壁にかこまれていることも大いに由来するだろう。
例えば東京でも、雑司ヶ谷のあたりとか
車も入れない路地がうねうねと続く地域はまだあるけれど、
両脇には植木があったり人の生活の感じがあって、
あまり迷路、という感じはしない。

それにしても最初に訪れたマラケシュで、
アメ横が延々と続くようなメディナにはおののいたけど、
フェズのメディナはさらに凄かった。曲ってきた方向を覚えているつもりでも
いつのまにか入り曲がり、方向感覚が完全に利かなくなる。
時々人に聞いたりもしたけれど、それでチップを要求されたり
だまされたりするようなこともある、というからなかなか緊張する。
いつのまにか路地の先は暗くなり、両側を閉ざされた壁が無言でせまる。
とにかく迷ったら戻る、を鉄則に2日目にはようやく少し
歩き回れるようになったけれど、入ってきた出口に戻れると
クリア!という感じで本当にほっとした。

けれども、そんなメディナの家々も中にはいるとパティオがあり、
緑に彩られた空間が広がっているということだ。
今回マラケシュとフェズでは、日本でいえば民宿というかペンションのような
メディナの邸宅を改装して宿にしたリヤドというところに泊まった。
部屋数が10程度しかなくて、家族経営しているところが多い。
やはり、入口は無愛想な壁にドアが付いているだけだけれど、
中に通されると、吹き抜けのパティオが広がっていて、
到着をすると、まずミントティーでもてなしてくれる。
移動で疲れた体にミントティーの清涼感と甘さが本当に沁みて、
吹き抜けの空を見上げながら、内に開かれている、ということは
こういうことなんだな、と納得した。
マラケシュのDar Anikaは西欧人らしき夫婦が経営していてものすごくモダン、
フェズのRIAD GHITA(音が出ます)は生粋の家族経営で伝統的なモロッコスタイル、
違ったタイプの宿が楽しめた。どちらも朝食は屋上で。
温帯植物に囲まれてメディナを見渡しながらのモロカンブレックファーストは
本当に気持ちがよかった。モロッコ行くならリヤド滞在がお勧めです。


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Dar Anikaの屋上。こんな屋上欲しい。。。
ま、モロッコでもお金持ちだけのものでしょうけど。。。

ちなみにカサブランカでは普通の観光ホテルだったのだけど、
たいてい海外の中級ホテルは内装などに70年代の香りがして、
これも結構好きだったりします。去年のチェコはチェスキークルムロフで
泊まったホテルなんかも、まさにそんな感じで好みでした。
日本のホテルにはない味ですな。

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