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第一回読書会と『素粒子』のパラレルワールド

第一回読書会と『素粒子』のパラレルワールド_c0051457_21164696.jpgついに!第一回読書会がめでたく開催。
当初は昼休み、といっていたのが徐々に盛り上がり、
アフターで一席もうけましょう、となり
場所は課題図書にちなんだ場所ってよくない?と某フレンチブラッセリー。
ホスト慣れしていないもので、当日は仕事をしながら
なにか起こりゃしないかとみょーに緊張しっぱなしでしたが
無事予定通り18時すぎに会社を脱出。

メンバーは『ジェーン・オースティンの読書会』と同じ女5人、男1人、
年代もばらばらな構成。課題図書は前にも書いたけど、ウェルベック『素粒子』で、
自分でもあらためて読み返しながら、これちょっとディープすぎだったかしらん。。。と
思ったら案の定、皆様(S先輩除く)なかなかはかどらない様子で、すみません状態だったけど
直前の猛追い込みであらかた読んでいただき。

残念ながら一人仕事および家庭の事情(笑)、で欠席になってしまいましたが
趣味嗜好はそれぞれながらも、読書会に参加しようという人たちの集まりだけあって
話はあちこちにとびつつ、おいしいフレンチのコースを食しながら
かなりの盛り上がり。同じ小説でも当然だけどそれぞれの
とらえ方があって解釈が広がったり、そのとらえ方にその人となりが垣間見えるところがおもしろい。
S先輩もいっていたけれど、べつに自分のプライベートなことを
話しているわけではないのに、ただの飲み会よりも人が見える感じがする。

『素粒子』を3年振りに読み返して、皆で話してて思ったのは
最初に読んだ時よりも、今の日本が孕んでいる状況により符合しているような感じがしたこと。
生臭い事件がつづいているけれど、「これってブリュノだよね。」って思うと
新聞やニュースの表層的な報道よりも根源的に理解できるような気がする。

で、この第一回読書会にあたり、いくつか関連図書を読んで臨んだので
そのうちのいくつかのレビューをアップします。これもまた
思っていた以上に『素粒子』パラレルワールドって感じでおもしろさが膨らみ
読書会がなかったらここまでしなかったかもと思うと、ビバ読書会、であります。

ちなみにオタばりに気合をいれて持ち込んだ関連グッズ(笑)
『素粒子』 映画版チラシ
『ジェーン・オースティンの読書会』と映画パンフ →読書会元ネタ
『高慢と偏見』 ジェーン・オースティン →元ネタの元ネタ
『すばらしい新世界』 オルダス・ハクスリー →素粒子にでてくる
『知覚の扉』 オルダス・ハクスリー →そのハクスリーのメスカリン体験エッセイ
『クロイツェル・ソナタ』 トルストイ →素粒子にでてくる
『ベートーヴェン:クロイツェル・ソナタ』 CD →小説を読むと聴いてみずにはいられない
『プラットフォーム』 ウェルベック →素粒子の次の小説
『闘争領域の拡大』 ウェルベック →デビュー作

持っていった甲斐あって笑、皆さんそれぞれ興味あるものを借りていってくれました!
帰りは荷物も軽く。そしてノリノリで次回のテーマはがらっと毛色を変えて
というか、S先輩が初回が重めだったので次は日本文学で親しみやすい感じでと
あえて『W村上』を提案。本の話をするときにたいていでてくる「龍派?春樹派?」という
タームを改めてやってみましょう、ということで。ちなみにメンバーの中には
龍派も春樹派も。本をどれにするかはまだ盛り上がり中ですが、そろそろ決めないとねー。
これまた楽しみです。

写真は『素粒子』文庫版(ちくま文庫)

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