読書会と刺さる本
会社のS先輩との読書談義が高じて、ついに社内読書会を開催することに(笑)。
「ジェーン・オースティンの読書会」のパクりで1か月1冊、
5人(しかし男性1人をいれる画策中)のホスト持ち回り。
行きがかり上、第一回のホストということになって、あれこれ考える。
・せっかくなので、海外文学で(どんなせっかくだ?)
・でも入手しやすい文庫本で
というのは条件にして、さて大御所にするかややマイナー系にするかおおいに迷う。
実は好きな本は文庫本になってなかったり、絶版だったりするので(笑)。
でも趣味のめちゃ合うS先輩はまあ何でも大丈夫として、
他のメンバー3人の好みは不明なので、誰でもそれなりに楽しめそうで。。。と、
4つほどの候補のなかから最終的にウェルベックの「素粒子」(ちくま文庫)にしました!
(誰もが楽しめるのか?という気もしないでもないけど。。。)
第1回は6月開催ですが、いやいやどうなることやら楽しみ。。。
で、それはそれとして先週、日本人作家2冊を連読したんですが。
阿部和重『アメリカの夜』
絲山秋子『袋小路の男』(ともに講談社文庫)
かなり今更感ありますが、どっちも初読。期せずしてこれがねーーーーっっ。
ちっと今回思いっきり「感想文」させてくださいッ!
まず『アメリカの夜』、94年の阿部和重のデビュー作なわけですが。
あのこれ、映画学校生とか美大生とかがでてくるんだけど、
某W大学某文学部90年代前半出身者の方が読んだら、間違いなく大笑いできます。
わたしは電車で読んでて、何度も吹きそうになりました。強烈なデジャヴ感。
ほんと総体としてこういう人ばっかりだったよなー、みたいな。
ひねくれた文体も思考回路もほんと「まんま」。
その切実さが転じて笑える感がかなり青春ノスタルジアをそそります。
Sホール、シードホール。。。それだけで懐かしいっしょ。
体を白黒に塗り分けた主人公、ってす○かわくん!?みたいな。
で、『アメリカの夜』を勢いづいて出勤時に読み終えてしまったので
帰りに会社最寄のBOOK OFF でさくっと読めそうなものをと
ゲットしたのが『袋小路の男』。これも違った意味で刺さり。。。
主人公の「私」がこれまた某W大学某文学部に超いがちな(ダメ)男に
高校時代から12年間、手も触れないまま思いを寄せ続け。。。という話なんですけど。
これもねー、なんかわたしって実は70%位はこういう要素でできているよな~って
これまた強烈なデジャヴだったわけ。
でも残り30%が超理性的なので、絶対こんな男は好きになったりしないし
そんな一途に思い続けたりも(たぶん)しないわけですけど。
NOVさんが体内に蛇を飼っているとするなら、
わたしの体内にはこの話の主人公がいます(笑)。
ということを我ながらイタいと思いつつ、気づいてしまいました。
ので、常にそばにおいて自戒の書としようかと思ったりして。
長くなってすみませんが、ジャコメッリのとこでも書いたけど
ここでもまた大学時代の感覚を思い出し、、、ってホントに怖いんですけど。
さらに話は最初に戻りますが、読書会の候補作として
トルストイの『イワン・イリイチの死/クロイツェル・ソナタ』(光文社古典新訳文庫)
も考えていたんですね。でもまあビッグネームだしな、と思ってやめたのですが。
そしたら『袋小路の男』のなか(というか続編の『小田切孝の言い分』)の
かなり印象的なシーンで『イワン・イリッチ(この本だとこの綴り)の死』がでてきて
これまたハッとし、さらに課題図書の『素粒子』も読み直さないとな、と
ぱらぱらしていたら『クロイツェル・ソナタ』を読んで。。。みたいなくだりを
発見したりしてシンクロニシティしまくり。
『アメリカの夜』も『袋小路の男』もほかに言いたいこともあるけど、
今回は内容そのものがあまりに刺さったのでここまでにしときます(笑)。
『袋小路~』を読んでみた方、怖がらないでくださいねっ!わたしは理性的な人です。
でも私のことをよく知っている人は「膝を打つ」かも。
『イワン・イリイチの死/クロイツェル・ソナタ』は気が向いたらレビュー書きます。
これも実は切実転じてなんだか笑えた。
『アメリカの夜』(1994)
阿部和重
『袋小路の男』(2004)
絲山秋子
ともに講談社文庫
10年も違う小説を偶然つづけて読んで
同種のノスタルジアを思い起こさせるとは。。。恐るべし。本が呼ぶね。
「ジェーン・オースティンの読書会」のパクりで1か月1冊、
5人(しかし男性1人をいれる画策中)のホスト持ち回り。
行きがかり上、第一回のホストということになって、あれこれ考える。
・せっかくなので、海外文学で(どんなせっかくだ?)
・でも入手しやすい文庫本で
というのは条件にして、さて大御所にするかややマイナー系にするかおおいに迷う。
実は好きな本は文庫本になってなかったり、絶版だったりするので(笑)。
でも趣味のめちゃ合うS先輩はまあ何でも大丈夫として、
他のメンバー3人の好みは不明なので、誰でもそれなりに楽しめそうで。。。と、
4つほどの候補のなかから最終的にウェルベックの「素粒子」(ちくま文庫)にしました!
(誰もが楽しめるのか?という気もしないでもないけど。。。)
第1回は6月開催ですが、いやいやどうなることやら楽しみ。。。
で、それはそれとして先週、日本人作家2冊を連読したんですが。
阿部和重『アメリカの夜』
絲山秋子『袋小路の男』(ともに講談社文庫)
かなり今更感ありますが、どっちも初読。期せずしてこれがねーーーーっっ。
ちっと今回思いっきり「感想文」させてくださいッ!
まず『アメリカの夜』、94年の阿部和重のデビュー作なわけですが。
あのこれ、映画学校生とか美大生とかがでてくるんだけど、
某W大学某文学部90年代前半出身者の方が読んだら、間違いなく大笑いできます。
わたしは電車で読んでて、何度も吹きそうになりました。強烈なデジャヴ感。
ほんと総体としてこういう人ばっかりだったよなー、みたいな。
ひねくれた文体も思考回路もほんと「まんま」。
その切実さが転じて笑える感がかなり青春ノスタルジアをそそります。
Sホール、シードホール。。。それだけで懐かしいっしょ。
体を白黒に塗り分けた主人公、ってす○かわくん!?みたいな。
で、『アメリカの夜』を勢いづいて出勤時に読み終えてしまったので
帰りに会社最寄のBOOK OFF でさくっと読めそうなものをと
ゲットしたのが『袋小路の男』。これも違った意味で刺さり。。。
主人公の「私」がこれまた某W大学某文学部に超いがちな(ダメ)男に
高校時代から12年間、手も触れないまま思いを寄せ続け。。。という話なんですけど。
これもねー、なんかわたしって実は70%位はこういう要素でできているよな~って
これまた強烈なデジャヴだったわけ。
でも残り30%が超理性的なので、絶対こんな男は好きになったりしないし
そんな一途に思い続けたりも(たぶん)しないわけですけど。
NOVさんが体内に蛇を飼っているとするなら、
わたしの体内にはこの話の主人公がいます(笑)。
ということを我ながらイタいと思いつつ、気づいてしまいました。
ので、常にそばにおいて自戒の書としようかと思ったりして。
長くなってすみませんが、ジャコメッリのとこでも書いたけど
ここでもまた大学時代の感覚を思い出し、、、ってホントに怖いんですけど。
さらに話は最初に戻りますが、読書会の候補作として
トルストイの『イワン・イリイチの死/クロイツェル・ソナタ』(光文社古典新訳文庫)
も考えていたんですね。でもまあビッグネームだしな、と思ってやめたのですが。
そしたら『袋小路の男』のなか(というか続編の『小田切孝の言い分』)の
かなり印象的なシーンで『イワン・イリッチ(この本だとこの綴り)の死』がでてきて
これまたハッとし、さらに課題図書の『素粒子』も読み直さないとな、と
ぱらぱらしていたら『クロイツェル・ソナタ』を読んで。。。みたいなくだりを
発見したりしてシンクロニシティしまくり。
『アメリカの夜』も『袋小路の男』もほかに言いたいこともあるけど、
今回は内容そのものがあまりに刺さったのでここまでにしときます(笑)。
『袋小路~』を読んでみた方、怖がらないでくださいねっ!わたしは理性的な人です。
でも私のことをよく知っている人は「膝を打つ」かも。
『イワン・イリイチの死/クロイツェル・ソナタ』は気が向いたらレビュー書きます。
これも実は切実転じてなんだか笑えた。
『アメリカの夜』(1994)
阿部和重
『袋小路の男』(2004)
絲山秋子
ともに講談社文庫
10年も違う小説を偶然つづけて読んで
同種のノスタルジアを思い起こさせるとは。。。恐るべし。本が呼ぶね。
by jack-hours
| 2008-05-12 23:43
| book/読むこと